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梅酒と健康
血液サラサラ効果
梅は、血液をサラサラにするのに有効な食品として注目されています。それは、「クエン酸」の働きによるものだといわれています。梅の果肉に含まれているクエン酸が糖分と結合することで、「ムメフラール」という物質がうまれます。これは、肝臓に脂肪が溜まるのを防ぐとともに、血液をサラサラにして、血流を改善し、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病に有効だといわれているものです。
また、梅肉エキスは、血圧を抑制して、血管内または内臓の壁や、いろいろな細胞に不必要な脂肪が溜まるのを防いでくれるといわれています。ですから、梅のエキスが抽出されている梅酒にももちろんそのような働きはありますが、一緒に漬けている梅の実を食べるとより効果的だと思われます。
夏バテ解消
梅の酸っぱさは、クエン酸、りんご酸、コハク酸などの酸がもたらしているものです。これらの成分は、私たちの健康にも非常に役立つ成分として知られています。酸っぱいものを食べたり、飲んだり、思い浮かべるだけでも唾液が出てきたり、胃液などの消化液を分泌させたりして、食欲を増進させてくれますよね。梅酒がよく食前酒として飲まれているのもうなづけますね。
夏は、暑いというだけで、食欲が落ちてしまいがちです。そんな時は、食前に梅酒を飲むことで、食べようとする意欲がわいてきて、思った以上に食べられるので、夏ばての防止に役立ちます。また、豊富に含まれているクエン酸は、疲労のもとである乳酸を分解するといわれているので、疲労回復にも期待できます。
アロマテラピーの作用
アロマテラピーとは、1990年ごろから若い女性たちの間で流行したもので、植物などから抽出した精油を使って、身体の機能を正常化したり、心を落ち着かせたりするものです。梅に含まれているクエン酸などの有機酸は、抗菌作用や身体機能の維持などに非常に有効だといわれています。
また、梅酒の独特の爽やかな香りは、「ベンズアルデヒド」という成分が出しているものですが、これがアロマテラピー効果を生み出しているともいわれています。この成分は、大脳を刺激して、アルファ波を出すとされ、心身ともに非常にリラックスした状態になるということのようです。脳幹の自立神経にも作用して、気持ちを安定させてくれ、ゆったりとした気分になれるともいわれており、また、梅には、ビタミンEや食物繊維も豊富に含まれているので、美容の面でも期待が持てますね。
アルコールの働き
梅とアルコールは、非常に相性がよいと言われています。もともとアルコールは、脳の中枢神経を刺激して、気分をよくしたり、食欲を増進させたり、栄養分の吸収を助けたりするといわれています。アルコールは胃の粘膜から直接吸収されるので、アルコールに溶け込んだ梅の有効な栄養成分が効率よく摂取できることになるようですね。これは梅干を食べるよりも有効だといわれているのです。
他にも、梅には、善玉コレステロールを増加させる働きや血流をスムーズにする作用もあるといわれているので、それらの優れた成分をアルコールの力をかりて、しっかりと吸収するというメリットにも期待ができます。また、梅の種の中には、仁とよばれる制ガン物質が含まれているのですが、アルコールには、その成分を引き出す作用があるともいわれています。
肝機能の回復
肝臓は、身体の中でも特に重要な器官であり、大切な働きをしています。血液を浄化することが主な役目で、消化液である肝汁を生成して栄養分の代謝を促したり、血液中の毒素や老廃物を吸収して無毒化しています。
肝臓は、アルコールを過剰に摂取すると負担がかかり、働きを悪くしてしまいます。しかし同じアルコールでも、梅酒の場合は、「ピクリン酸」と呼ばれる成分が含まれているので、肝臓にかかる負担を軽減してくれるといわれています。梅には、古くから解毒作用があることが知られており、飲みすぎた次の日には、梅干を食べるとよいといわれていますね。現代人は、肝臓を酷使しているといわれており、アルコール以外にも、食品添加物や合成保存料、人工着色料などによる肝臓への負担も軽減してくれるといわれています。
クエン酸の働き
クエン酸は、梅酒に含まれる有効な成分としてよく知られています。レモンでは2%、梅干では5%、梅肉では30%といわれていますので、いかに梅に含まれるクエン酸量が多いのかがわかりますね。私たちは、食物からエネルギーのもととなる糖質や脂質を摂取していますが、これらの栄養分をエネルギーに変えるためには、いくつもの変化が必要になってきます。
体内で消化されて「焦性ブドウ酸」に変化した栄養素は、クエン酸を基点として循環しながら熱エルネギーを放出しており、それは「クエン酸回路」と呼ばれています。クエン酸は、この回路に「焦性ブドウ酸」を送り込む働きがあり、これをスムーズに行なうことで、栄養素が効率的に摂取できるといわれています。
抗菌作用
梅の抗菌作用は古くから知られており、それは江戸時代にまでさかのぼります。日本でコレラが大流行したときに、人々は、梅のもつ抗菌作用を求めて、梅干を食べたといわれています。口から入ってしまった菌は、通常、胃の中の消化液である胃酸によって殺菌されます。しかし、胃の働きが悪くなると、殺菌がうまく行なえず、菌がそのまま腸にまで進み、下痢や腹痛をもたらすようです。
梅は、唾液や胃液の分泌を活発にして、殺菌作用を促すという働きがあるといわれています。現在では、この作用はさまざまな実験結果から立証されているようで、昔の人は、それを身体で実感していたということになりますね。菌を殺す物質として抗生物質がありますが、これは、菌をすべてやっつけてしまい、ビフィズス菌などの身体に有益なものまで殺してしまうといわれていますが、梅は、有益な菌には作用しないで、腸内環境を崩すことなく、殺菌作用を発揮するともいわれています。
食欲の増進作用
梅干など酸っぱいものを食べたり、見たりするだけで唾液や胃液が分泌され、食欲が増進されるといわれています。梅が酸っぱいのは、クエン酸が大きく関係しているようで、クエン酸は、有機酸であり、舌に触れることで、体内の消化器官が刺激され、唾液が分泌され、さらに増加した唾液が胃を刺激して、胃液を分泌させて食欲を増進させるというしくみになっているようです。
唾液には、糖分を分解する酵素「プチアリン」が含まれていますので、唾液が増えることで、食べ物の消化も助けてくれるといわれています。梅酒は、酸っぱさはあまり強くありませんが、梅のエキスである有機酸はたっぷりと溶け込んでおり、アルコールの効力も重なって、食欲増進に役立つといわれています。特に食前酒として、梅酒を飲んでいる人も多く、それは理にかなっているといえるのです。
成人病予防
最近では、子供や若い人の間でも増えているといわれている成人病は、コレステロールや中性脂肪と深いかかわりがあるといわれています。これらは、血管の壁に付着し、血液の流れを悪くして、動脈硬化や高血圧を引き起こすといわれており、心臓にも大きな負担をかけてしまうようです。また、脂肪が肝臓にたまり、脂肪肝になると、肝硬変になる確率も多くなるそうです。
成人病の予防は、いろいろいわれていますが、梅に含まれている「クエン酸」も非常に注目されている成分の1つです。「クエン酸」は、脂肪を分解してくれるといわれていますが、その過程で生成される脂肪酸を炭酸ガスに分解することで、余分なコレステロールや中性脂肪が体内に溜まってしまうのを防いでくれるようなのです。梅酒でも、このクエン酸効果が十分期待できるので、成人病予防対策として飲んでいる人も多いようです。
カルシウムの吸収
日本人は、カルシウムが足りないといわれていますね。原因は、欧米化した食生活にあり、肉食を好むようになったことがあげられます。肉類のような酸性食品を食べると、人間の身体は弱アルカリ性を保つために、骨などに蓄えられたカルシウムを使って、中和しようとするようです。
このように、カルシウムをどんどん消費してしまい、蓄えが追いつかなくなると、カルシウム不足に陥り、骨がもろくなったり、精神が不安定になったりしてしまうようです。カルシウムを多く含む食品を摂取しても、カルシウムは非常に吸収されにくい性質があるようで、なかなか体に定着してくれないのが現状です。
そこで、カルシウムの定着を助ける成分として注目されているのが、梅酒に含まれる「クエン酸」です。梅酒には、アルコールの作用でより多くのクエン酸が含まれていますので、効率よくクエン酸を摂取することができるといわれているのです。